少し前のことなのですが
福祉用具のレンタル・購入について、立て続けに何度かご相談を受けたことがありましたので、、、
この場でちょっとお話をしたいな、と思いまして、、、
皆さんは「福祉用具」というものを聞いたことがありますでしょうか?
始めて耳にする人も、なんとなく、言葉からどんなものかイメージできるかとは思いますが、、、
たとえば、車椅子、なんかはそうですよね。
電動ベッドなども、それに該当します。
足腰がよわくなってくると、ベッドからの立ち上がりや長い廊下を歩くときに役に立つ、据え置きタイプの手すりなんかもそうですし、、、
トイレまで行くのが困難、、という方には、ベッドの側に置くことができる、ポータブルトイレなんかも、そういった対象になります。
さて、福祉用具には、
「貸与 = レンタル」 と、 「購入」 の二つがありまして、、、
この記事の最後に、貸与と購入の対象を詳しくご紹介しますが、
ざっくり、、、と説明しますと、、、
「レンタル = いろんな人に貸与することが適当な品」で、月々一割~三割の保険料で貸与可能。
「購入 = いろんな人に貸与することがなじまない品」で、購入金額の一割~三割で購入可能。
ということになります。
ということで、たとえばポータブルトイレとか、、直接的に、排泄に絡むモノは購入の対象で、レンタルは不可能。
あとは、お風呂とかでの使用を想定しているシャワーチェアとか、浴槽台なんかも、購入の対象です。
この辺りは、少し考えてみると「そりゃそうだ」となるのですが、
たとえば、誰かが使ったポータブルトイレをレンタルする、、というのは、、、
やはりちょっと抵抗があるといいますか、、、
衛生面でも、、、
心理面でも、、、、
ハードルを感じられる人の割合が多いのではないかな、、、ということで
貸与する品としてはなじまない = 福祉用具購入の対象品
ということです。
まぁ、皮膚が直接触れたり、使用することで性質や形状が変化する、というところが判断の根拠らしいです。
一方、歩行器とか、手すり、ベッドなんていうのは、一般的な肌間隔として、消毒・メンテナンスをすれば、色んな人が使用するとしても、十分に使用に耐える、ということで、、、レンタルの対象です。
で、ですね、、、、、
逆に、レンタルの対象は、購入ができないんですね。
なので、
「ベッドのレンタルを毎月少しずつお金を支払うよりは、一括で、一割~三割の負担料金で支払って購入する方がいいな」
と考えたとしても、
実はそれはできないんです、、、、
、、、ただ、事業所さんによっては、品物によっては、中古品、ということで、介護保険とは関係なく、安く販売したりするケースもありますが
少なくとも、「介護保険」を使って安く購入することは不可能ですので、ご注意ください。
、、、、お話ついでに、、、、
特定福祉用具販売(福祉用具購入)について、もう少し説明をしておきます。
弊社は、兵庫県 洲本市の居宅介護支援事業所ですので
御覧になられる方も洲本市の方が多いという前提で
洲本市での福祉用具購入のお話をメインにさせて頂きますね(制度そのものは日本全国どこでも同じです。ただ、ローカルルールといいますか、、、他の保険者さんでは、申請書の様式などに多少のちがいなどがあります。まぁ、あったとしても基本概ねかわりないはずです。実際に申請の手続きをするときは、念のため、保険者に確認してみて下さい)
さて、購入については、一年間の支給限度額は10万円です。
対象となるのは、要支援1~要介護5の方。
一年間に支給限度額の10万円全部を使い切ったとしても、翌年の四月一日にはまたゼロになります。
たとえば、ポータブルトイレを30000円で購入しますと、
まずは業者さんに30000円の支払いをします。
→ で、ケアマネジャーさん(または福祉用具販売の業者さん)に申請書作成をお手伝いしてもらいます。
申請書ができれば、福祉用具事業所さんからもらった製品のパンフレットのコピーと、領収書を添えて、介護福祉課へ申請(またはケアマネさんや業者さんに申請の代行依頼)をします。
その後、担当窓口さんによる審査があり、無事に申請が通りましたら、支払ったお金の1~3割が返ってきます。
仕組みとしては、申請が通ってから、一月~二月くらいのうちに、30000円に対して、一割負担の方には27000円が、二割負担の人には24000円が指定の口座に振り込まれる、という具合です。
なので、申請書には、口座名義人、番号などを記載することになります。
さて、上の例では、この時点で、限度基準額のうち残りは70000円。
その他、続けて福祉用具販売で介護保険を利用して、色々と、、、、80000円購入したとします。
この場合も、先ほどと同じで、8万円を一旦全額支払いをします。
ですが、今回は残りの限度額は7万円なので、一割負担の人でしたら、63000円がその後支払われます。
これで、今年はもうこれ以上つかえません、ということになります。
ですが、翌年には、また10万円に限度基準額が戻っています。
やった、また購入できる!!!!と思った方、、、、
ここで、注意点が一つありまして、、、、
たとえば、去年ポータブルトイレを購入した方が、お体の状態がすごく変わったり、そのトイレが壊れたり、、、といった不具合がないにも関わらず、同じものを翌年購入できるか、というと、そういうことはできません。
なんで?10万円、また限度額がもどったのでは?!という人もいるかもしれませんが、、、
使うことに不具合がないにも関わらず、たとえば新品がよいから、、などといったような理由などでは申請が通らない、ということです。
それを認めると、、、、
限りある予算を際限なく使うことになっていきますし、、、
一般的な経済感覚から、そんな無駄遣いに行政のお金を使うのはどうなんでしょう、、、、ということになるのが普通です。
中には、、、、
新品のポータブルトイレをメル●リなどのフリマアプリで出品したりとか、、、
とんでもないことにもなりかねません。
ということで、ご本人様の状態が変わったり、壊れたりしないと同じ品目は二つ目は買えませんので
よく考えて購入しましょう。
その時は、ケアマネジャー、福祉用具販売事業所、リハビリ職(PT、OT)、看護師さんなどからも、色々と助言を頂けるとおもいますので
ぜひ、相談されることをお勧め致します。
ちなみに、福祉用具貸与の対象は以下の通りです
「床ずれ防止用具」「体位変換器」「手すり」「スロープ」「車いすおよび付属品」「歩行器」「歩行補助杖」「移動用リフト」「徘徊感知機器」「自動排泄処理装置」
特定福祉用具販売(購入)の対象は以下の通りです
「腰掛便座」「自動排泄処理装置の交換可能部分」「入浴補助用具」「簡易浴槽」「移動用リフトのつり具の部分」
福祉用具の貸与も購入も、大変便利な制度ですし
うまく使えばご利用者様の生活を安全で楽なものにしてくれますので
こういった福祉用具の活用をぜひとも考えてもらえれば、、と思います。
皆様の介護ライフが少しでも楽しいものになりますように、、、。
豊生ケアサービスでは、兵庫県 洲本市 の訪問介護(ヘルパー)、居宅介護支援(ケアマネジャー)、地域密着型通所介護(デイサービス)、放課後等デイサービス、介護保険外の自費での総合お手伝い事業「まごの手」、淡路市の有料老人ホームなど、多様なサービスを展開し、皆様の介護のお手伝いを致します
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