介護予防の筋肉トレーニング 2

さて、前回は、、、、、、

筋肉には、ゆっくり長時間運動担当の赤い筋肉と、、、、

瞬発的に強い力を出す担当の白い筋肉の二種類がありますよ、、ということと、、、

高齢になると、筋肉量が落ちてしまう、、、中でも、落ちやすいのは、瞬発力担当である白い筋肉である、という話題だったのですが、、、、、

今回はその続きです。。。。

さて、瞬発力が弱くなる、ということと、、、ゆっくり運動の筋肉はあまり落ちにくい、、、ということから、、、、

高齢の方が、「介護予防」や「身体機能維持」という観点から、取り組んだ方がよい運動は、、、、、

「白い筋肉」 = 瞬間的に強いを必要とする、筋肉トレーニング

ということになってきます。

なので、、、、たとえば散歩はとても体によいので、ぜひとも無理ない範囲で高齢の方にはしていただきたいのですが、、、、

同時に身体機能を低下させない、という観点からみますと、筋肉トレーニング(白い筋肉を維持させる)も忘れてはいけない、、、ということになります。

ここを勘違いしてしまいますと、目的に対して思ったような効果が上がらない、ということもありえるわけです。

実際に、生活中で白い筋肉を鍛えるにはどういう運動が効果的なのかといいますと、

たとえば階段の上がり降りや、、、、、、

また、最近は少なくなりましたが、実は和式便器をつかう、ということも効果があるのだそうです。

毎日、ゆっくりと散歩をされている、という方でしたら、たとえばスピードをもう少し早めてみる(転倒には気を付けてくださいね)という方法もよいようです。

「トレーニング、、、といっても、、、私はもう80歳なので、、、」

なんて声も聞こえてくるかもしれませんね。。。

実は、90歳を超えてからでも、筋肉トレーニングをしたら、しっかりと筋肉量が増えるそうですので、そこは安心してください。

もちろん、痛みや関節の変形がある場合には、やみくもに行う筋肉トレーニングは逆効果になるかもしれません。

そういった方には、リハビリのデイケアやデイサービス、訪問のリハビリなどといった資源もあります。

一番良いのは、専門家の方の意見を聞きながら、適切な負荷で行える運動を継続していくことではないかと思います。

余談ですが、60代からの10年間で、10%ほども筋肉量が下がるというデータがあるそうです。

恐ろしいのは、動けるのに、「動かない」という生活を続けているうちに、実際に筋肉量がどんどんと落ちてしまい、ついには「動けない」という状態になってしまいかねない、ということです。

そうなってしまってからでは、生活の質が著しく下がってしまう、そして、そこから「動ける」ようになることが非常に大変である、ということは容易に想像できるかと思います。

ということで、介護予防のための筋肉トレーニングは、お休みや仕事ではあまり「動かない」生活であっても、やろうと思えば「動ける」40~60代から行った方がよさそうです。

ちなみに、、、年をとれば落ちやすい筋肉として、、、、

下半身は大腿四頭筋(太ももの全面の筋肉)と、上半身は腹筋なのだそうです。

落ちやすい所がわかっていれば、そこを意識して鍛えることもできますので、、、、

介護予防にはよいのではないかと思います。

なお、大腿四頭筋が落ちますと、、、ちょこちょこ歩行となり、一歩の歩幅が小さくなります。足もあがりにくく、転倒につながりやすくなるそうです。

そして、、、腹筋が落ちますと、、、前傾姿勢になりやすく、、、重心が前にいくことでバランスが悪くなり、これまた、転倒につながりやすくなるそうです。

また、脚筋力の弱い70代の高齢者の方の生存率は、そうでない人より、大きく下がっている、というデータなどもあります。

また、筋肉を動かすことで、脳との情報のやり取りのため、認知機能低下にはよいことがわかっていますし、血圧、脂肪肝、動脈硬化などにも大きくプラスに働きます。

筋肉については、必ず年齢によって下がってしまうのですが、、、、

活動量低下 → 食欲低下 → 低栄養 → 筋肉量低下 →・・・という負のスパイラルがいろんなところで指摘されています。

まとめますと、、、、、

高齢になれば、瞬発力担当の筋肉が低下しやすいこと。

筋肉活動をすることで、認知症にも、生活習慣病にも、運動器にもプラスの効果が見込めること。

いくつになっても、筋肉トレーニングにより、筋肉量を増加させることができること。

運動器の低下に伴い、身体機能が低下する負のスパイラルがあること。

筋肉トレーニングをすることで、瞬発力の筋肉を維持・増加させ、健康寿命を長く伸ばせる可能性があること。

・・・・もちろん、痛みや関節の変形がある場合には無理な運動は禁物です。

専門家に意見を聞きながら、行っていきましょう。

COI 順天堂大学」にて、いろいろと詳しい情報に触れることができます。

興味のある方、さらに深堀したい方は、いちど見てみてくださいね。

きっと、参考になること請け合いです。

よかったらシェアしてね!